恋愛結婚学研究所恋愛結婚学研究所

2017.09.05

出会いの手段の変遷を振り返る 「出会いサービスの10年史」を作成

2017年も婚活関連サービス市場では、各企業、行政機関および地方自治体によるさまざまな活動があり、新しいサービスが展開されてきました。株式会社TOBE(本社:東京都港区)は、当社の代表取締役であり恋愛起業家の大木隆太郎と恋愛結婚学研究所と共同で、「出会いサービスの10年史」を作成しましたので、ご報告します。

 

男女の恋愛、は不変のものですが、男女が出会う方法や手段は、時代によって変化します。今回は出会いの手段、の変遷を振り返り、調査をしました。

 

【オフライン系(※1)出会い方法の変遷】

直近10年間(2007年9月1日〜2017年8月30日)の各ワードの人気度動向(※2)

○恋活・婚活パーティ

恋活・婚活パーティとは、10人〜多くても数十人の、真剣に恋人や、パートナー・結婚相手を求める男女がダイニングバーなどの会場に集まって直接コミュニケーションし、交際相手を見つけるパーティです。
数十年の歴史がある恋活・婚活パーティですが、出会いの場として近年各社が開催件数を増やしています。

婚活パーティで9年連続総参加人数ナンバーワンである、株式会社エクシオジャパンが運営する婚活パーティブランド『エクシオ』は、2016年に462,108人を動員。
株式会社シャン・クレールが運営する、設立23年となる老舗の『シャンクレール』は2016年に422,836人を動員し、前年比10万人以上増加しています。
また上場企業である株式会社IBJも上場前の2001年より婚活パーティーサイト「PARTY☆PARTY」によるイベント事業を開始しており、2016年には50万人以上を動員しました。

恋活・婚活パーティの基本的な形式は、参加者一人一人と順に話をするオーソドックスな「1対1形式」、合コン形式で開催される「合コン形式」がメインですが、今では参加者の興味関心を引き、マッチング率を上げるために、様々な趣向を凝らしたパーティ(趣味コン)が開催されるようになりました。
たとえば、バスツアーやスポーツイベント、趣味の集まりなどイベント形式のものも増えており、各事業者はパーティのコンテンツで差別化を試みている状況です。

いっぽうで、恋活・婚活パーティ開催件数が増加するにつれて、参加者の人数確保、男女比の維持や、開催数が増えることで会場や飲食物の質の担保が難しくなってきており、参加者の満足度が下がる傾向も見られています。現在パーティ事業者にとって、パーティ自体の質の向上、参加者の確保が大きな課題になっています。

 

○街コン

街コン系の発祥は、2004年に栃木県宇都宮市で開催された「宮コン」とされています。「数百人〜数千人の男女を集め、その街の複数の飲食店を自由に移動して飲み食いする出会いの場」が街コンの特徴でした。宮コンのシステムを進化させる形で全国各都市にて開催されるようになり、2011~13年頃までは街コンブームといえるほど数多く開催されていました。しかし、現在では数百人規模で複数の店を行き来する本来の街コンはほとんど開催されておらず、1店舗で開催される婚活パーティのようなものも「街コン」と呼ぶようになり、形骸化していますが「街コン」の名称は一般化され日常的に使われています。

 

大規模の街コンが壊滅してしまった理由は、複数点考えられます。
一つは、運営者側は飲食店に対して、アイドルタイムの活用、およびリピーターの獲得などを誘い文句に協賛を依頼してきましたが、実際のところ、飲食店にとってはメリットが少なかったこと。街コンに協力するより、飲食店自らが出会いの場を提供するほうが利益を生み出せることが判明し、相席系居酒屋や相席系ラウンジの登場につながっていきます。

もう一つは、街コン自体のクオリティの低下による参加者離れ。
事業の参入障壁が低いため、街コンの名を付けたイベントを開催する主催者が増えて、同日に同じような場所で開催する街コンの名を付けたパーティが急激に増え、参加者が分散しました。
また、粗製乱造された街コンの中には、食事や飲み物などの質が悪かったり、男性の参加者が圧倒的に多かったりなど、男女比がいびつなものが多く見られるようになり、その結果、参加者の満足度が低下し、街コン離れに拍車をかけることとなりました。

 

○相席系居酒屋・ラウンジ

相席系ラウンジでは、2011年にオープンしたJISそして、オリエンタルラウンジが老舗と言われています。ラグジュアリーなラウンジで男女が相席し、会話を楽しみます。
基本的なシステムは、女性は食事・飲み物は無料、男性はタイムチャージによる課金です。

その後、相席系居酒屋のブームを作ったのは、株式会社セクションエイトが運営する「相席屋」。2014 年3月に赤羽に第一号店がオープンして以来、一気に店舗数が増加し、現在は全国各地に60店舗以上が展開されています。

相席系居酒屋・ラウンジも競争が激化しており、利用者の層やニーズに応えるために、イタリアンバルやバーのような形態の店が現れるなど、新たなジャンルや業態の店舗が次々と登場しております。今後も、利用者の関心を維持するための新しいコンセプトや店舗企画が出現するものと予想されます。

 

【オンライン系(※3)出会い方法の変遷】

直近10年間(2007年9月1日〜2017年8月30日)の各ワードの人気度動向(※2)

 

○出会い系サイト

1995年頃には出会い系サイトの存在が確認されており、iモードが出現した1999年頃からは携帯電話による出会い系サイトの数が急増しました。出会い系サイトのビジネスモデルが確立するにつれて、勧誘方法・料金の請求方法等に悪質な手段を用いる事業者が増加し、社会問題化しました。

主な問題は、事業者が用意するニセの参加者であるサクラ、そして、勧誘手段としての迷惑メールや、架空請求を含む悪質な料金請求です。そういった、有料の悪徳出会い系サイトのほとんどは姿を消しました。そして、出会い系サイト規制法により、2009年には利用者が未成年ではないことを証明するために、運転免許証やクレジットカードなど本人確認が義務化され、無料もしくはオープンな掲示板式の出会い系サイトも、事実上消滅しました。

一部有料系の出会いサイトは、法律に対応し、会員を維持して引き続き運営を行っていますが、その数はとても少なくなっています。

 

○婚活サイト・マッチングアプリ

真剣な交際を求める男女が利用する婚活サイトとして、会員数を多く持っているのはヤフーパートナーとmatch.com。
ヤフー株式会社が運営するヤフーパートナーは、2017年2月時点で累計プロフィール登録数が450万に到達しています。料金体系については、女性は基本無料で男性のみ月額費用が発生。

世界最大級の恋愛・結婚マッチングサイトであるmatch.comは2004年に日本語版がローンチされました。日本の会員数は187万人を超えています。match.comは男女ともに有料版は月額費用が発生します。

婚活サイトについては、大手の大規模サイトがこのように規模やサービスの面で先行しています。
また、婚活サイトの老舗としては、株式会社IBJが2001年より運営するブライダルネット(会員数334,646名・2017年2月1日現在)、エキサイト株式会社が2003年より運営している、エキサイト婚活(会員数259,350人・2017年8月28日現在)など、多くの会員を保有しています。

このように婚活サイトが会員数を堅実に伸ばす一方で、Facebookのプロフィールを活用して会員登録を行い、相手を探すマッチングアプリが2012年頃から登場し、現在多くの利用者に支持されています。

会員登録時に自分の個人情報を含むSNS(Facebook)のアカウントと、運転免許証などの公的な身分証明書を用います。出会い系サイトとは違い、利用者のバックグラウンドが保証されているため、安心した出会いの場として急激に利用者が増加しました。

国内最大級のマッチングアプリ、エウレカ株式会社の運営する『Pairs』のユーザ数は、2012年11月リリース以降、増加を続け、2014年6月に会員数100万人突破、以降200万人突破(2015年2月)、300万人(2015年10月)、400万人(2016年5月)、そして2017年1月23日には、500万人を突破しました。

また、株式会社ネットマーケティングが運営する『Omiai』は2017年6月末現在、226万9千人、サイバーエージェントグループの株式会社マッチングエージェントが運営する『タップル誕生』も2017年2月に会員数が200万人を突破しています。

マッチングアプリについては、上記に挙げた以外にも多数のサービスが利用されています。20代の若者を中心に人気の、世界最大のマッチングアプリ『Tinder』、Diverse株式会社が運営する『Poyboy』、メンタリストDaigoがプロデュースする『With』など知名度が高く、利用者の間に浸透しています。

オンラインサービスで最も重要なのはいかに、優良利用者層に支持されるかです。先行各社はサービスの質向上により既存ユーザを囲い込む、後発の企業は新しい顧客体験を提供し、ユーザを他社から奪う、そういった企業間の競争が今後も続くことが予想されます。

 

【総括】

恋愛・婚活サービスも、普及するスマートフォンやアプリの技術に合わせて進化していき、サービスの寿命は数年単位と短くなってきています。例え「街コン」のように名称が残っても、コンテンツの中身を大きく変えて別のサービスに変わっていくと思われます。

また、生涯未婚率や恋人のいない人の比率が急激に高まってきていることから、出会いの場を提供するサービスだけではなく、どのようにしたら恋人ができるのかを解決するためのコンサルティングや相談、恋愛を学習する市場などの拡大が見込まれると考えます。

(文責: 恋愛結婚学研究所/恋愛起業家・大木隆太郎)

(※1)本稿でオフライン系とは、恋活・婚活パーティ/街コン/相席系居酒屋・ラウンジを分類して指す。
(※2)Google Trend(https://trends.google.co.jp/)での検索結果。日付は2007年9月1日から2017年8月30日。検索範囲は日本。
(※3)本稿でオンライン系とは、出会い系サイト/婚活サイト・マッチングアプリを分類して指す。

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